【膝の痛み】水を何回抜いてもすぐ溜まって痛くなる膝の痛み
江東区南砂在住 40代女性 医療従事者
ご来院までの経緯
病院勤務で仕事中はとにかく歩く。階段の昇り降りも多い。
3カ月前に右膝に痛みを感じ、水が溜まっていたので勤務先で抜いてもらった。
水を抜いても痛みは変わらず、すぐまた溜まって曲げにくくなってしまう。
膝のお皿のまわりがぶよぶよとふくらんだようになる。
来院までに10回以上、水抜きの処置を受けていた。
整骨院で施術を受けたが、膝を無理矢理曲げられて激痛、余計に痛みが悪化してしまった。
足を引きずって仕事を続けていたが、見かねた勤務先より手術を打診された。
手術は何としても避けたいと思い、他の手段はないか考えて来院をされた。
考えられる原因
①勤務中に使用のサンダルによる負担
勤務中の履物を確認したところ、脱ぎ履きのしやすさから大きめサイズのサンダルを使用されていました。
滑りやすい素材で靴底が湾曲したデザインのもので、つるつるした床を歩く場合に下肢の不安定さが増して、膝関節に付いている筋肉の負担が強くなってしまったと考えられます。
おうかがいしたところ、そのサンダルに変えてから不調を感じることが増えたかも知れない、とのことでした。
②サポーターの長期間使用による太ももの萎縮
お体を確認したところ、左にくらべて明らかに右の太ももの筋肉が痩せて萎縮していました。
痛みが出始めてすぐにサポーターの着用を勧められ、入浴時以外は常に着用していたとのことでした。
右の太ももの筋肉が体を支えるには弱ってしまっているような状態でした。
サポーターの締め付けによる血流の悪化も水の溜まりやすさに影響していたと思われます。
施術経過
とにかく痛みが強く、歩行時は顔をしかめて、検査のために体勢を変えるのもこわごわ行う状態。
膝の曲げ伸ばしで痛みがあり、膝のお皿に触れるだけで嫌な痛みを感じるとのことでした。
まずは膝に関連する筋肉の柔軟性を取り戻すべく、痛くない体勢を探しながら少しずつ緩めていきました。
右下肢を動かすと痛いので、できるだけ動かさないように生活していたため、膝だけでなく股関節、足首の動きも悪くなっていました。
動きやすさ、血流を促すように、痛くない動きを確認しながら少しずつ動かすようにしていきました。
勤務中は滑りにくい底のシューズを履くようにお伝えし、サポーターはあってもなくても変わらないとのことでしたので着用を中止してもらいました。
2回目の来院時には膝のふくらみが少し減って、動かしやすさが感じられるように。
痛みが強かったので動かすことを怖がっていましたが、確認しながら痛くない範囲でご自身でも動かしてもらうようケアをお願いしました。
3回目には膝がほっそり元の太さに戻りました。動かすと痛みは少しあるものの、かなり歩きやすくなったとのことでした。
3回目以降、水が溜まることもなくなって、痛みもほとんど気にせず過ごせるようになりました。
「手術しないで済んで本当に良かった」とおっしゃっていました。
施術者コメント
履物がきっかけになっていたことに患者さんご本人も驚いておりました。
足元の不安定さからくる負担は思ったより大きいので、どのような履物を使用されているかは必ず確認するようにしています。
膝関節が無理なく動かせるようになって、血流の回復も促されたことによって負担のかかっていた部分が良くなったと思われます。