【股関節痛】歩いても座っているときも気になる股関節の痛み
江東区枝川在住 30代女性 会社員
ご来院までの経緯
2か月前から左の臀部から股関節にかけて痛みが出るようになった。
とくにきっかけはなく、長時間歩いたり、座っていると気になるようになってきた。
小さい頃に「先天的に股関節がゆるい」とお医者さんに言われたことがあり、念のため整形外科を受診。
画像診断を受けたところ「左の股関節のはまり方が浅い」との指摘のみで、とくに対応はなかった。
日に日に痛みを感じることが増え、ゆっくりと休憩を挟みながらでないと歩けなくなってしまった。
仕事中も座っているのがしんどく、休日も外出を控えるようになり、ストレスと痛みと不安で意気消沈してしまっていた。
みかねたご家族から、来院をすすめられた。
考えられる原因
①体の使い方の変化による負担の増大
痛みが出る半年程前に転職、デスクワークに従事するように。
それまでは立ち仕事だったので、仕事中に座っている時間はほとんどなし。
座り方を確認したところ、足を組んで骨盤を後ろへ倒すような姿勢がクセになっていました。
転職後に体重の増加もあったとのことで、股関節に関連する筋肉への負担が増えてしまったと考えられます。
②歩き方のクセ
10分も歩くと痛くて動けなくなるとのことで、歩き方を確認したところ、左足の使い方に特徴が見られました。
左右の脚の長さにもわずかに差が出ていて、左足が右足より短くなっていました。
そのために左足を引きずりそうになるのを、そう見えないようにすばやく膝を捻じって足を動かす、という独特な足の運び方を身につけていました。
幼少期から「歩き方がおかしい」とよく指摘されていたとのことでしたので、それをカムフラージュするためにクセづいたものと思われます。
〇施術経過
左の臀部から大腿部にかけて筋肉の緊張が強く、お体を支えることがむずかしい状態でした。
痛みを減らすために、周辺の筋肉を緩めることで股関節の負担の軽減を図りました。
初回の施術後には座りやすさが感じられ、股関節を動かしたときの痛みも少し減ったのが確認できました。
ご本人には股関節に関連する筋肉のストレッチをお伝えしました。
股関節に負担をかけるお体の使い方を説明し、お仕事中やご自宅で過ごすときに座り姿勢に気をつけていただくようお願いしました。
3回目には、座り姿勢を気をつけていれば「座っていられる」ように。
痛みの強さも変わってきたので、歩き方を修正すべくお伝えし、日常的に実践していただきました。
来院のたびにストレッチのフォーム、座り方、歩き方を復習して、股関節に負担をかけにくい使い方を身につけてもらえるようにしました。
9回目には、外出で1万歩以上歩いても全然平気だった、とのことで、週末にウォーキングも開始。
あきらめていた旅行も計画できるようになりました。
施術者コメント
生まれつきの形成不全があっても問題なく生活できていた方が、加齢やお体の負担の強さによって支障が出てきてしまうことがあります。
この患者さんは股関節に弱点がありましたが、周辺の筋肉の状態を整え、負担を減らす使い方を身につけることで問題なく過ごせるようになりました。
痛みが出ても放っておくと変形が進んでしまったりすることもあります。大事に使ってあげられるよう早めに対処できたのが良かったです。