【脊柱管狭窄症】腰を反ると太ももに強い痛み

folder足のしびれ腰痛

江東区東陽在住 60代男性 会社員

ご来院までの経緯

スクワットをしたら右、太ももの前側に違和感が出た。

次の日には違和感が痛みに変わった、ゴルフをするとひねる動作で痛みが強くなりうまくプレイができなかった。

その後症状は強まり、5分くらい歩くと痛みが強くなり歩いていられなくなった。

特に足をあげようとしたときの痛みが強い。

強い足の痛みをどうにか改善したいと思い来院。

考えられる原因

①背骨の問題

太ももの前側が痛い場合、原因が背骨にあることがあります。

その場合、反る、捻るなどの動作で痛みが強くなります。

検査をしたところ動作によって太ももの痛みが強くなるということが確認できました。

背骨の神経の通り道を脊柱管といいます。

脊柱管が加齢などで狭くなってしまうと反る、捻る等の動作で更に狭くなり神経に負担をかけます。

脊柱管を通る神経は足の方まで伸びているので、負担をかけると足の方まで痛みや痺れが出てきてしまいます。

②トリガーポイント

神経に問題がある場合、痛みに反応して周りの筋肉が硬くなることがあります。

硬くなった筋肉は硬い場所とは別の違うところに痛みを飛ばすことがあります。

これをトリガーポイントと言います。

確認してみると腰に大きな筋肉の塊が出来ていて少し触れただけでも太ももの前に痛みが飛んでいきました。

神経だけでなく腰の筋肉からも患部に痛みが出ている状態でした。

③姿勢で神経が圧迫され、痛みが出やすい。

姿勢を確認すると腰のそりが強く脊柱管が狭くなりやすい状態でした。

脊柱管が狭いと、腰を反らせる姿勢で神経の通り道が狭くなり神経が圧迫され痛みが増してしまいます。

施術経過

脊柱管が狭くなっている場合、骨自体を施術で変えることは難しいのですが筋肉を緩めることで症状が軽くなることがあります。

筋肉は疲労がたまると硬くなり、更に短くなるという特性があります。

筋肉は骨にくっついているので短くなると骨を引っ張ってしまいます。

この筋肉が短くなって骨を引っ張ってしまう、という一連の流れが背骨周辺で起きると、短くなった筋肉に背骨が引っ張られて脊柱管が狭くなり、症状が悪化してしまいます。

硬くなった筋肉を緩めることで、背骨を動かしやすくなり痛みが減ってくれるかを確認していくことにしました。

どのくらい痛みが減るかは人によりますが、中には背骨に問題があっても筋肉が緩むことで痛みがまったくなくなってしまう方もいらっしゃいます。

施術を開始すると腰回りの筋肉が硬くなりトリガーポイントになっているので、軽く触れるだけで太ももの前に痛みが出ていました。

緩めると施術前はあげられなかった右足が上げられるようになり、痛みも3割ほど減ってくれました。

しかし、筋肉がゆるんでいても、日常で姿勢が悪かったりすると

神経のトンネルが狭くなり神経が圧迫されてしまうので痛くなってしまいます。

姿勢によって神経に負担をかけ続けると神経が過敏状態になり、少しの刺激でもすぐに痛みが出てしまい、なかなか痛みが改善しなくなることがあります。

今回は筋肉を緩めて行くと同時に、神経のトンネルを狭くしない姿勢の作り方を細かくお伝えしました。

施術を開始して3回目で痛みは半分ほどになってくれました。

お伝えした姿勢の取り方も日常生活にしっかり取り入れてくれたので順調に痛みが減ってくれました。

しかし、4回目に来院いただいた際には足の痛みが強く出てしまいました。

お仕事で重いものを運び、腰を反る姿勢を長時間取ってしまったので強い痛みが出てしまったようです。

仕事では重いものを持つ機会が多いいので、重いものを持つときは腰痛ベルトの力を使ってなるべく腰が反らないようにしてもらいました。

5回目の時点では痛みはほとんどなくなってくれました。

腰の筋肉を押しても痛みが足に飛んでいくこともなくなっていたので、トリガーポイントから来る痛みもなくなってくれたようです。

6~7回目の時点では長時間の歩行やゴルフ、重い荷物を持っても足の痛みが悪化することはありませんでした。

この時点で症状はだいぶ安定している様でしたので、今まで体操やストレッチ、姿勢の取り方を復習してまた悪化しにくいように毎日続けてあげるようにお伝えしました。

施術者コメント

筋肉が固いと骨が神経を圧迫しやすくなったり、トリガーポイントが発生してより強い痛みが出てしまいます。

筋肉自体緩んでいても日常生活で腰を反るような姿勢を繰り返していると神経が圧迫され痛みが出てきます。

今回のような神経から来る症状では、筋肉の硬さや日常生活での姿勢を同時に改善していくことで症状が改善されやすくなります。