【50肩】腕が上がらない
江東区東陽町在住 50代女性 会社員
ご来院までの経緯
コートを脱いだ際に左腕全体にズキッと痛みが走った、少し痛いくらいだったので放置していた。
日に日に症状が悪化、就寝時にズキズキと痛みが出たりするようになってきた。
しばらくすると痛みは小さくなった、日が暮れると少し痛みが出てくる位で大きく動かさなければ強い痛みが出ることはなくなった。
しばらくして痛みは消えたが、動かせる範囲は狭くなり90度より上に上げられないので着替えに時間がかかる。
肩より上にある荷物が取り出せない。
日常生活に支障が出て困るので来院を決断。
考えられる原因
①50肩
五十肩は肩関節に傷がつくことから始まります。
肩関節に何らかの原因で傷がつくと、本来は血小板等を使って傷を修復していきますが
誤ってカルシウムを使って傷を修復してしまうことがあります。
傷を治すために本来は使わないはずのカルシウムが肩関節に集まり、塊として残ってしまう場合があります。
関節の間にカルシウムが残るため動かしにくい状態がその後も続いてしまいます。
②慢性的な肩こり
肩こりとは筋肉が硬くなっている状態です。
筋肉が硬い状態になると骨や筋肉がこすれやすくなります。
こすれやすいので傷が付きやすく、カルシウムで修復して、塊が残ってしまうという一連の流れが起きやすくなってしまいます。
今回の方も何年も肩こりを感じていて、過去にも何度か肩を痛めていたようで50肩になるリスクが高いようでした。
治療経過
関節内でくっついてしまったカルシウムをはがすために、施術者が腕を動かしカルシウムを剥がしていきます。
その際、筋肉が硬いと肩を動かせる範囲が狭くなりカルシウムがはがれず、症状が改善しにくくなります。
カルシウムをはがれやすくするために筋肉を緩め、腕を動かす施術をしていきました。
一回目の術後に再度動きを確認すると、施術前に比べて肩が上がるようになっていました。
日常的に動かすと改善しやすくなるので体操をお伝えしました。
血流が良くなると血の流れに乗ってカルシウムが流れてくれるので、シャワーだけでなく湯船にゆっくりつかるようにアドバイスをしました。
回を重ねるごとに動かせる範囲が拡がり、最終的には90度以上あげられなかった腕が問題なく上げられるようになり、日常生活ので困ることもなくなりました。
施術者コメント
50肩の治療はとにかく動かしてあげることです。
動かしてカルシウムをはがすことが大事になります。
しかし、似たような症状で腱板断裂やインピンジメント症候群という病態があり、そちらは動かしすぎるとかえって悪化してしまう場合があるので注意が必要です。
これらを症状だけで識別するのはお医者さんでも難しく、似たような症状でお困りの場合は、MRIなどで検査をしてもらうことをオススメします。