整体と好転反応
整体を受けるとその後、一時的に体調が悪くなることがあります。
それは好転反応と呼ばれるものです。
整体は受けてみたいけどその後体調が悪くなるのは怖い、と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は好転反応について分かりやすく解説していきます。
好転反応とは何か
好転反応とは整体を受けた後カラダに起こる様々な反応のことを指します。
整体を受けに来る人の多くはカラダに何かしらの問題、気になる症状をお持ちです。
その気になる問題、症状が起こってしまっているカラダが本来の状態に戻ろうとしたとき、カラダに様々な反応が起こってしまうことがあります。
好転反応の種類
カラダの痛み
これが一番出やすい好転反応です。
整体で施術を受けると、筋肉がゆるんだり、血流がよくなったりします。
多くの整体では筋肉をゆるめたり、血流を良くすることで不調のあるカラダを改善に導きます。
では、なぜ筋肉をゆるめたり、血流が良くなることが痛みに繋がるのでしょうか。
痛みが出る理由① カラダのバランスが崩れるから
人間のカラダというのは、良い状態のときは良い状態でバランスを取ろうとしてくれます。反対に悪い状態になったときもカラダは悪いなりにカラダのバランスをとって身体機能を保とうとしてくれます。
その悪い状態なりにカラダのバランスを取ろうとしているカラダに、整体という外部的な刺激を入れることでバランスが一時的に崩れます。
良い状態に改善するために整体の施術を行い、悪いバランスから良いバランスに変更するのですが、カラダがそれにうまく順応できなかったり、新たに偏ったバランスのとり方をする場合があります。
このようなことが骨格バランス、筋肉バランスの一時的な崩れにつながり痛みがでます。
痛みが出る理由② 過敏な状態の筋肉による防御反応
症状が重い方の筋肉や、運動不足で使われていない筋肉、繊細な性格の方の筋肉は刺激に対して過敏な状態になっていることがあります。
痛みというのはカラダの警報です。
痛みを出すことで
「ここに何か問題があるよ」とか「何かいつもと違うことが起こっているよ」
などカラダに起こっている情報を警報として脳に知らせます。
症状が重い筋肉や運動不足や年齢、繊細な性格の方の筋肉は少しの刺激でも筋肉が過敏に反応して警報としての痛みを出す場合があります。
だるさや吐き気
整体で施術を受けた後にカラダがだるくなったり、酷い人では吐き気をもよおす場合があります。
これは施術を受けたことによって血流が良くなったためです。
例えば、温泉に行って長湯しすぎたり、何回も繰り返しお風呂に入るとカラダがだるくなることがあります。
このような状態を「のぼせる」と言いますね。
好転反応によって起こるだるさも同じです。
整体を受けたあとに出るダルさ、吐き気は血流の滞りが強い人のほうが発生する可能性が高くなります。
眠気
筋肉性の痛みがある方のカラダは、カラダ中ガチガチに緊張している場合があります。
施術をすることでカラダの力が抜けると、その落差で副交感神経が刺激されて眠気をもよおすことがあります。
「整体を受けて家に帰ったら眠くなって、少し昼寝をしようと思って寝て起きたら3時間ぐらいたっていてびっくりしました。」
などという言葉を患者さんから聞くことがあります。
好転反応はみんなに起きるのか？
好転反応によって起こることを解説しましたが、このような反応がみんなに出るわけではありません。
好転反応は初診～2回目の施術で比較的でやすいのですが、当院にいらっしゃる患者さんでこのような好転反応が出るのは、
軽い好転反応が出る方がおよそ5人中1人。
「辛かったです。」
と表現する人は50人に1人ぐらいの割合です。
好転反応がでたときの対処法
ゆっくり休む
好転反応がでた場合、まずはできるだけゆっくりおカラダを休めるようにして下さい。
好転反応はしばらく休んでいると抜けていきます。
長くても数日です。
整体のあとカラダが痛くなっても、その日寝て起きたら次の日カラダがスッキリするということもあります。
あまりに痛みが強かったり、辛い場合は他の病気が潜んでいる場合があるので病院に行って診てもらうのをおススメ致します。
お水を多めに取る
お水を多めに取ることで、カラダの循環をできるだけスムーズにしてあげて下さい。
老廃物や痛みの物質が流れてくれることでカラダが回復しやすくなります。
揉み返しと好転反応
整体やマッサージを受けた後カラダが痛くなる反応に揉み返しというものがあります。
好転反応という言葉より揉み返しという言葉のほうが知っているという方も多いのではないでしょうか。
好転反応の一つはカラダに出る痛みで、揉み返しもカラダに出る痛みなのでその点は同じです。
ただ、なぜ痛みがでるか理由が違います。
揉み返しの場合、多くは筋肉を傷めてしまっているのです。
筋肉は筋繊維というとても細い糸でできています。その細い糸が施術で傷ついてしまうと炎症が起きて痛みを出します。
これが揉み返しです。
痛みが出る理由に違いはあるのですが、整体の後カラダに出た痛みを厳密にこれは好転反応、これは揉み返しと区別するのが難しい場合も実際にはあります。
ただし、施術のやり方によって揉み返しの出やすいアプローチと揉み返しの出にくいアプローチがありますので不安な方は施術を受ける前に揉み返しは出やすいか施術者に確認してみるといいと思います。
まとめ
好転反応はみんなに出るわけではなく、むしろ出るのは少数です。
ただし、症状の重さ、年齢、おカラダの繊細さによって反応の出方は変わります。
心配な方は、施術の前に担当者に好転反応について確認してみるのがおススメです。
また、もし好転反応が起こってもしばらく休んでいれば大抵良くなってきますので、無理をせずお水を少し多めにとりながら様子をみるようにしてください。
